セッションの終わりには、ハイアーセルフ(以下、thが光の存在、もしくはガイドと呼ぶもの)に出会うというプロセスがある。

水色っぽい、修道女のような雰囲気の光。
th「ではその存在に話しかけてみましょう。今回の私の人生の目的は何ですか」

森「
いろいろなことを経験してきたので、‥自分だけで持っておくんじゃなくて、伝える‥?」
th「今、あなたは、空気を使うこと、空気の流れを読んだりすること、それに対して罪悪感があるよね。『罪悪感は必要なんですか』。」

森「‥
必要ないという意味のことを言ってきました。空気を大きくいじった人の体験が怖かった」

自分の前世(#2)の「殺す」という作業もそうだけど、原爆だって落とそうとする人がいたから落ちたわけで、この世界に大きなダメージをもたらすすべての発端は、誰かの念ではじまる。ひとつの念がある程度の集合体になると、力を持った人がそれに気付いて、束ねて、ほんの一ひねり
それだけで、ああいうことも、こういうことも起こってしまう。

森「むやみやたらに願うもんじゃないっていうか、願ったら現実になるんだから、想念というのはコントロールしなきゃいけない‥」

th「光の存在にさらに聞いてみるよ。私の、空気を操る力、それは必要ですか?」
森「必要みたい‥
普段は、操ろうとしなくていいですが、時には何かしなければいけない

***************

実はこのセッションには録音があり、あとで聞き返すと、thの応答は中立的で、あくまで「森川がそう言ったから、こう進めた」というような流れだ。だが、実際に体験しているときの私は、もっと誘導的に感じた。
催眠を受けている最中、受け手の方は、thのほんのちょっとしたつま先の動きぐらいの誘導性を、思いのほか大きなものとしてとらえるのかもしれない。
あるいは、今考えれば、私は、自分の心の中にあるものをthに投影し、thの98の中立性より、thの2の誘導性に激しく注目していたのかもしれない。
私が感じたのは次のようなことだった。

thは、この世界の何かについて、私の無意識を通して、確認しようとしているのではなかろうか。

‥そして、そう私が感じたのは、私の前世が私の中で層を成し、何かを暗示しはじめるように迫ってきていたからだろう。

「予知に敏感であれ」
「終わりが来るときには来る」
「終わりを通して、人の、本質的な優しさに出会う」


あと数年で大部分の人は「人間」を卒業する、そう話していたth。
何百人もの人の無意識を聞いてきたthは、その中から何を束ね、地球の現在と近未来をどのように想定しているのか。

何のために、私は、今日のような前世を思い出したのか。
そもそも私たちは、なぜ出会い、なぜこういうことをしているのか。

私は、私たちは、今―、世界に対して何をなすべきなのか。

***************
th「その(空気を操る)力は何のために必要なんですか?」
森「『
時には、人というのは、まとまらなきゃいけないときがある』みたいな‥?。人の力を結集するため、です。」
th「では、『私(森川)がそれをする、っていうことなんですか?』」
森「『
結集に慣れさせるために。結集させてないと忘れるから』‥」
TH「(今の、世の中の人々が)結集しっ放しってのはいけないの?」
森「
今はその時期ではない、みたいな感じです」
TH「しかし結集してる人もいるよね?その光は何と言ってる?」
森「『
時が来ますよ』みたいなこと」
TH「時というのは、人それぞれ違うの?」
森「何かが繋がる時があるんですよ。結集しようという思いがあって結集する‥。束ねるだけのこと。『
結集させているうちに見えてくるものがあるでしょう』と」
TH「じゃあね、『その、空気を操る力、今の私にはそれが十分ありますか。』」
森「『
敏感になりさえすれば、あります』と」

TH「じゃあね、ちょっと俺がね、そのガイドに質問しますね。『森川さんの持っている能力、力は、おそらくまだもっと素晴らしいものがあると思うんですけども、今ひとつまだ引っかかっている気がするんですけども。私の考えはどうなんでしょうか。』」

私はthの率直性に驚きながら、thから「なぜもっと上へ行かないのか」と言われているように感じた。
thは私を、適当なところで留まらせまいとしている。

もしかして、thがこのような徹底した治療を行うのは、人類のなにがしかのタイムリミットから逆算して、もう時間がない、とthが感じているから、なのか‥?

そのために早く、上へ上へ昇らなければという気持ちが、私自身の中にはあるだろうか‥?


森「(光の存在が言うには、)『
そういうのはあんまり一人でやらなくていい。他にもいろいろ居るから、任せるということも、能力の一つだ』みたいな」
th「それは私(th)に言ってるの」
森「両方」
th「じゃあね、『咳がまだ収まりませんが、他に何か原因があるんですか』」
森「『
一つには彼女の生活、一つには彼女が、ちゃんとした空気を求めて移動してないからです』」
th「空気を求めて移動するとはどういうことですか」
森「『
純粋なものになるべく会いなさい』。ほんとに思ってることを言う人とか‥。感じてることを言わなくても伝える人とか‥」
th「もしほんとに純粋な環境に行って、純粋にそれをできるようになったら、どうなりますか。」
森「みんなは、私を見るだけで純粋と分かると思います。」
th「もう一度ガイドとお話しするよ。『これから私はどうしていったらいいですか』」
森「『
やるべきことだけに力をつかう。その人その人のすばらしいところに、会うだけでいい』ということです。」
th「そうするとどうなりますか」
森「具体的には分からないですけど、『
その人が光になります』、って」
th「『その人が光になると、私はどうなりますか』」
森「幸せというか、同じ、光になります」

th「そう。じゃあね、俺がちょっと質問しますね。私に対して―私ってのは俺ね―、何かアドバイスをいただけませんか」
森「‥、何だろう‥、何か包まれているような感じ.。良くも悪くもない不要物、みたいな。『
取っ払えるものだ』と‥。
自分で‥、いろんなエネルギーを得てどうにかなるだろう』って。『区切るな』、みたいな。個として区切るんじゃなくて、‥強いていえばエネルギー体みたいな。
区切ると、外のものも入ってきにくくなるから、受け入れて、流しなさい。受け入れて自然に任せなさい』ということですね。」
th「うーん。はい。分かった。そしたら、森川さん他になにか聞きたいことありますか」
森「(ガイドに)よろしくとお願いをしたいです‥。(ガイドが)『
今より(森川が)ちょっと良くなっていれば(今後も)お話してあげます』って。」
th「じゃあ、お礼を言ってさよならを言おう。」 ‥

***************
セッションを終え、私は、十分だと感じたが、thは明らかに、残念そうだった。
「今日、俺はとても期待していたんだよ。もっと先へ行けるって。」
thが言う「先」とは、ガイドと意識がつながって、自分と今の世界に対して確信的な洞察を得ること。今後の生活の中でも、ガイドすなわち天からの声を直接聞きながら、自信を持って日々を過ごせるようになること。だ。

咳は、だいぶよくなったが、完全ではなかった。
th「急に取らないほうがいいのかな‥。まだ何か、ブロックしている前世があるのだと思う。」
と言った。

部屋を出るときに、thは、「俺もフォーカシングしてもらおうかな?」と言った。「だって、人にしてもらうってこと、無いし。」
thが言うには、thは前世でもこういう仕事を何度もしていて、過去の時代にこういう仕事をするということはいろいろな意味で大変だった、とのことだった。

「いいですよ。私でよければ。」と答えたものの、その後1時間話すうちに、20:00を回っていたので、体力的にちゃんと聴けるか不安を感じた。
私は、日を替えていつでもさせてもらう、と話し、thのルームを辞した。



☆ 催眠療法体験記(3) 序

☆ 催眠療法体験記(3) 主訴

☆ 催眠療法体験記(3) #1

☆ 催眠療法体験記(3) #2−1

☆ 催眠療法体験記(3) #2−2

☆ 催眠療法体験記(3) その後

☆ 催眠療法体験記(3) #3

☆ 催眠療法体験記(3) #4−1

☆ 催眠療法体験記(3) #4−2

☆ 催眠療法体験記(3) 結




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