橋梁の種類と特徴について学ぶ!  

エクストラドーズド橋
エクストラドーズド橋は,斜張橋と桁橋の中間的な構造あるいは複合的な構造といえます.外観は一般的な斜張橋と類似していますがその塔の高さは圧倒的に低く,力学的には一般の桁橋と同じと言えます.というのも,桁内部に配置したケーブル(PC鋼材)を桁外部に引き出し,ケーブル(PC鋼材)の偏心を大きく取った構造となっており,斜張橋に比べてもその力の成分は水平方向が圧倒的に大きなものになります.

左図で示すように一般的な斜張橋の主塔高とスパンの比が1:2であった場合(図-a),エクストラドーズド橋は1:5となります(図-b).適用スパンが桁橋では足りない,斜張橋では過大,といった場合(100〜200m)に用いられます.

力学的な特性を知りたい方はこちらのFlashをご覧ください.

吊橋
吊橋は,主塔,ケーブル(メインケーブル,ハンガーケーブル),桁,アンカレッジから構成されており,主桁にはトラス補剛桁や箱桁が用いられます.吊橋構造は古代中国が起源とも言われており,その構造は南米の少数民族が太古より受け継いできた技術にも共通したものが見受けられます.

力学的な特性を知りたい方はこちらのFlashをご覧ください.

Wikipedia:  吊橋

吊床版橋(PCまたは鋼あるいは木製)
吊床版橋の一つであるPC吊床版橋は,橋台あるいは橋脚の間に張り渡したケーブル(PC鋼材)を,薄いコンクリートで包み込んで床版とした形式の橋です.この形式は,基本的にはケーブル構造の橋といえますが,ケーブルを包むコンクリート床版が構造的に伸び剛性・曲げ剛性またはねじり剛性を与えているため,一般のケーブル構造と異なっています.また,コンクリート床版はケーブルに対する防護の役割も担っています.この形式は,吊構造であるため座屈の問題がなく,材料の特性を活かした軽くて薄い構造が可能となります.PC吊床版橋の構造的な特徴は,コンクリート床版が活荷重の伝達やPC鋼材の防錆のためばかりでなく,大きな伸び剛性を有する引張部材として,あるいは,曲げやねじりに対する補剛桁として全体剛性の改善に寄与する主構造部材として作用することにあります.

左図に示すように「自碇式」や「他碇式」などがあります.

力学的な特性を知りたい方はこちらのFlashをご覧ください.

トラス橋
トラス橋はトラス構造を用いた橋梁のことであり,トラスとは直線的な材料を用いて三角形を基本単位とする構造の骨組みのことを言います.トラス構造とはこれら各部材の節点を回転自由なピン接合としたもので屋根組み・鉄橋などに使用されています.結構とも言います.対照的構造形式としてラーメン構造があります.

Wikipedia:  トラス橋


<< Previous 1 2 3 4 Next >>