(一社)日本機械学会 ロボティクス・メカトロニクス部門主催 九州地区競技会

フューチャードリーム!ロボメカ・デザインコンペ2016

■審査員総評


審査委員長 佐藤 昭則(九州産業大学 芸術学部 デザイン学科 講師)
 どのチームも、独自の視点で問題点を見つけだし、工学技術としてがユニークな方法で問題の解決を試みていました。今回の応募作品は「最先端」の「高度な技術」や「夢のよう」な提案に走らず、地に足のついた現実的な目の前の問題に取り組んでいたように感じました。デザインの立場からすると、もう少し成果物を「魅力的に魅せる」スタイリングの演出も欲しいと感じました。機能と外観の両立はなかなか難しいと思いますが、スタイリングにも興味を持って取り組むことで作品自体が「欲しい」と感じさせるものになります。皆さんの問題提起のための調査では、客観的に地方や地域社会の問題を見つめており、私もいろいろと勉強させてもらいました。今回コンペティションに応募した皆さんのような技術者が数年後に日本の諸問題に取り組んでくれると「将来は大丈夫!」と言える未来が見えてくるのではないか、と感じました。楽しいパネル提案と会場でのプレゼンテーションの時間をありがとうございました。

<sauber-man(九州大学):温泉資源二次利用支援のための配管清掃ロボット>
 地域をつなぐ温泉の配管のネットワークをITCの力とロボット技術とで解決を試みました。 「温泉街で観光客とロボットが共存する、ロボットが街の景観の一部となる」というのも重要なポイントのひとつであったと思います。 パネルでの提案では、当初からそれを感じさせる(感じられる)ロボットのスタイリングが提案されていましたが、最終プレゼンテーションに向かうにつれ「未来の車」のようなスタイリングに走りすぎたのが残念でした。 提案として"目を引く"ことと"人に受け入れられる"こととのバランスで悩んだのだろうと思います。 コンセプト・構想、問題解決の手段、スタイイングが高度にまとまっていただけにそのバランス感覚の揺らぎを感じさせられました。 ものづくりに迷いはつきものです。 潔くポイントを絞って提案することも重要だと思います。 今後も頑張ってください。
<ラーメン大好き小柳さんと愉快な仲間たち(福岡大学):「RAGRID」>
 楽しい?パフォーマンスも学生ならでは、大学のキャラクターを見せてもらいました。 提案では非常に現実的なものであったと感じます。 麦畑を「プラント」のように管理するアイデアが明確な解決手段の方法としてまとまっていました。 実現するためには、自然の起伏や土地の形状に柔軟に合わせられるか、気候や自然環境への対策、景観の問題などクリアすべき問題もはっきりと感じ取れました。 プラントを管理する装置類も非常に現実的でした。 もう少し作品にパフォーマンスのような元気さ"夢"のようなものも入れておいて欲しかったように思います。
<KSNM(熊本高等専門学校):マジカルフィールド>
 提案自体が現実的で地味なものに終わってしまったのが残念ですが、十分活用できる可能性を持ったものであると思います。 ドローンや自立型で移動できる機構を付加すれば動物をどこかに追い込んだり牛の放牧などの現場でも活用できるかもしれません。 ぜひ試作してみて、まずその効果や性能を徹底的に高めて欲しいと思います。 機能性が実証されればユーザーが使い方を考えてくれると思います。 カスタマイズできる基礎的な製品への可能性を感じました。
<DEDEN(近畿大学):ウシ型糞処理ロボット「The Gyutles」>
 牛の糞にスポットを当てた提案でした。 糞掃除の負荷軽減と家畜の生体管理への応用の可能性を感じました。 実現するためにはロボット自体の衛生管理やメンテナンス性などが気になるところです。 ロボット自体のスタイリングにも挑戦して欲しいと感じました。
<ケイシャーズ(久留米工業大学):HORIZON>
 傾斜での作業負荷の軽減を試みました。 足元で高さや角度を補正するアイデアでしたが、丘陵地などでどのくらい普通に使えるのかに疑問を感じました。 ぜひ試作をしてみて欲しいと思います。 提案ではあまり触れられていませんでしたが、個人的には、腰元に装着する「着るエアバッグ」的なものに興味を持ちました。 転倒時に本当に身体を保護してくれれば安心して高齢者も斜面での作業ができると思います。
<農家のミカタ(北九州市立大学):自動肥料散布機「みのーる」>
 肥料散布に特化した自立型ロボットの提案でありました。 「土」にポイントを絞った分かりやすい目標設定でした。 審査員からも土壌のモニタリングとそれを生かした付加機能への発展性への期待が寄せられていたと思います。 ぜひ何だかの形で部分的にでも実現されれば農業の現場に大きな恩恵を与えるのではないかと感じています。


審査委員 石井 隆之(福岡市 経済観光文化局 創業・立地推進部 新産業振興課 課長)
 ロボットの、駆動するデバイスという機能的な面だけではなく、ユーザー目線でのデザイン性や、ネットワーク化されて、集められた情報が高度に処理されるという、少し広いシステムとしての観点も踏まえた提案が多く、十分に実現可能性を感じることができた。 ぜひ、より暮らしやすい社会の到来、明るい未来のために、ひとつでも多くのアイデアが実現につながることを期待したい。

<sauber-man(九州大学):温泉資源二次利用支援のための配管清掃ロボット>
 コンセプトはよく理解できた。 タブレットを使って、ロボットをコントロールする様子も、リアル感があって良かった。 清掃ロボットが街中を動き回る様が具体的にイメージできるので、動き回っている途中で何か追加の価値を提供できるという組み立てがあると、提案内容により深みが出たと思う。
<ラーメン大好き小柳さんと愉快な仲間たち(福岡大学):「RAGRID」>
 課題をもう少し絞り込んだ方が、解決策としてのスマート農業ロボットシステムのインパクトが大きくなったかもしれない。 プレゼンは、ビジュアル的にも美しく、動画も使われていたり、とてもわかりやすく、提案内容も実現可能性を期待させるものだった。 また、最後の動きある演出は、若者らしい躍動感と勢いを感じさせる効果があった。
<KSNM(熊本高等専門学校):マジカルフィールド>
 リアルな解決策を提示している。センサーデバイスやにおい、音などをうまく活用すること、コスト計算もリアル感があったり、地に足がついた提案で好感が持てた。 確かに設置は簡単であり、広く普及する可能性はあると感じた。 害獣を追い払ったその後の展開についても、少し触れてもらうと、よりリアルな提案となったと思う。
<DEDEN(近畿大学):ウシ型糞処理ロボット「The Gyutles」>
 アイデアは分かりやすく、このようなロボットが必要であると感じた。 画像処理、AIを活用した牛の健康チェックも現在ではリアル感があり、新たな価値を付加することができると思う。 ぜひ実現することを期待したいが、フンの量の大小、状態が様々なことを考えると、実現に向けては、いくつものハードルがあるように感じた
<ケイシャーズ(久留米工業大学):HORIZON>
 農業人口の高齢化、傾斜地での農作業という課題設定に対して、シンプルなツールを提案し、高齢者の身体的な支援をロボットが行うという組み立ては、とてもわかりやすかった。 また、転倒防止や緊急通報機能など、ユーザー側の目線での具体的な提案があり、ツールから次のソフト施策に展開する仕組みを考えるきっかけになる広がりのある提案だったと思う。
<農家のミカタ(北九州市立大学):自動肥料散布機「みのーる」>
 新規の就農者に対して、スキルやノウハウを効率的に提供するという大枠の発想は非常に良かった。 土壌管理を手始めに、農作業をできるだけ省力化、効率化して取り組むためのサポートを行うアイデア、仕組みがたくさん出てくると面白いと思う。 実用性や効率性の観点から考えると、肥料散布の仕組みとして、今回のツールの形がなぜ最適なのか、違う形状や仕組みと比較して提案してもらうと説得力が上がったと思う。


審査委員 野瀬 由喜男((公財)北九州産業学術推進機構 ロボット技術センター センター長)
 今回のテーマ「地域産業の支援、地方創生」に対して、それぞれのチームで地域の特徴と課題をよく調べ、目の付け所がとても良かったと思います。 製品を開発する上で企画というステージは開発の良し悪しを決定するといってもよいくらい重要なものであり、皆さんが行ったロボメカデザインはそのトライアルとしても貴重な経験だったのではと感じています。 皆さんなりによく考え検討されたことと思いますが、欲をいえば、もっとどこかに徹底的に議論を集中した部分があるとさらに良くなっただろうと思います。 例えば、夢を大きく膨らますでも良いし、実現性にとことんこだわるでもよいと思います。 次の機会にはさらに突っ込んだ議論・検討にチャレンジしてみてください。

<sauber-man(九州大学):温泉資源二次利用支援のための配管清掃ロボット>
 管内を清掃する部分についてはデザインも含めよく検討されている。 親機は自律走行できデザイン的にもよく検討されているが、せっかくなので親機にももっと機能を持たせるように検討してみてはどうだろうか。
<ラーメン大好き小柳さんと愉快な仲間たち(福岡大学):「RAGRID」>
 クラウドファンディング的要素も盛り込み、地域農業への関心を高め高齢化・後継者不足対策を模索したもので、愉快な仲間たちらしくプレゼンも大変面白かった。 今回の区画という考えは、広さ・規模との関係で実現方策に違いが出たり、コストパフォーマンスが変わったりすると思う。 コスト意識も含めどの規模の広さが適当かなども検討すると新たな知見が得られるのではと思う。
<KSNM(熊本高等専門学校):マジカルフィールド>
 有害鳥獣を寄せ付けない方策として、におい・光・音を用いるというアイデアで動物の性質についてもよく調査している。 次のステップとしてはロボット技術を使うとどうなるかや、寄せ付けない方策に加え寄せ付けて確保する方策も考えるとどうなるかなど、発展させて考えるともっと面白くなるのではと感じる。 機会があればチャレンジしてください。
<DEDEN(近畿大学):ウシ型糞処理ロボット「The Gyutles」>
 酪農家の負担が大きい糞処理に関し、負担軽減に加え糞の状態から健康異常を知らせる等の機能も加味し面白い着眼点である。 牛の頭に似せたデザインとしているが、糞回収や処理の機構や胴体部分のデザインなどが検討されていないのが惜しい。 せっかくの着眼を生かし、次のステップとしての検討を深め、もっと面白さを感じて楽しんでください。
<ケイシャーズ(久留米工業大学):HORIZON>
 中山間地域での農業という視点から何が必要かを考え、ユニークな発想を展開されている。 靴底部にアルミを用いるということで、やはり重量は気になる。 これだと歩行アシスト装置との組み合わせが必要かもしれない。 傾斜のきついところでは、滑りやすいことや作業性も考慮すると、常に水平を保つ方が良いのか等も含め検討してみてはどうだろうか。
<農家のミカタ(北九州市立大学):自動肥料散布機「みのーる」>
 土地のpH・電気伝導度を測定して、適切な肥料散布を行うという思想で、なるほど有効なものになりそうというアイデアである。 畝をキャタピラーで進行するという実現方法だが、ここのところはもっといろいろなアイデアを検討してみてはもっと面白いものがでてくるのではと思う。 必要ならばセンサ部と肥料散布部を分けても良いし、ドローンのような案も出てくるかもしれない。 もっと楽しんでください。


審査委員 筬島 修三((一社)九州経済連合会 産業振興部長)
 「地域産業の支援、地方創生」というテーマのもとに、6チームが競ってくれました。 私自身3回目の審査ですが、今回が一番接戦で難しい審査でした。 よく、深堀りして考えられており、私も非常に参考となるアイデアも多く提案してもらいました。 大学・高専の皆さんが、地域産業を考え、地方創生を実現することがこの「九州」の発展には不可欠です。 できることならば、机上の論理に終わらせずに、実現してくれる学生の諸君が多く出てくれることを期待します。

<sauber-man(九州大学):温泉資源二次利用支援のための配管清掃ロボット>
 再生可能エネルギーの中でも、九州のポテンシャルが高いといわれる地熱に着目した点、さらに課題とされている配管内のつまりを除去するアイデアについては、まさにテーマに一致するものであり、私自身も非常に評価しました。 当然、実現するには様々なハードルがありますが、利用可能性も高く、地域活性化に役立つものになると期待できます。
<ラーメン大好き小柳さんと愉快な仲間たち(福岡大学):「RAGRID」>
 特産品の「ラー麦」のブランド力UP・全国展開と、農業従事者の高齢化・不足を解決するアイデアで非常に面白かったです。 また全国オーナーを募る仕掛けなど、ビジネスモデルとしてもユニークなものでした。 グリッドをフレームレスにしたり、出口戦略を工夫すれば実現性も高まるのではないでしょうか。
<KSNM(熊本高等専門学校):マジカルフィールド>
 農産物に被害を与える有害鳥獣に対し、超音波・音・点滴の臭いで撃退するアイデアで、装置もコンパクトで実現化は高そうに感じた。 「近寄らせない」だけでは抜本的な解決策にはならず、やはり捕獲だと思うので、そこまでのシステムが提案できればなお良かったと思います。
<DEDEN(近畿大学):ウシ型糞処理ロボット「The Gyutles」>
 重労働である、牛の糞処理を自動化し、さらに糞をチェックすることによる健康状態の把握を同時に行うもので、実現すれば、我が国のブランドである「和牛」畜産振興に寄与するものだと思います。 そのためにも確実な回収の仕組みが大前提となるのではないでしょうか。
<ケイシャーズ(久留米工業大学):HORIZON>
 中山間地の農作業に着目した、かなりニッチなアイデアと感じました。 いろいろ考え過ぎて、若干オーバースペック気味かなとも。 もっと簡素化してレクレーション用とかにも用途を広げた方がよかったのではと思いました。
<農家のミカタ(北九州市立大学):自動肥料散布機「みのーる」>
 農作業の見える化、その中の肥料散布にフォーカスしたアイデア。 Ph・ECの最適比率である肥料を自動散布するという、これまでの勘と経験に頼っていたものを自動化するシステムで、しかも非常に重要な作業に大きく寄与するアイデアだと思いました。


審査委員 永里 壮一(メカトラックス株式会社 代表取締役)
 昨年に引き続き審査並びに協賛をさせて頂きました。 2次審査会まで進出された皆様、お疲れさまでした。 多岐に渡るとても興味深い内容で私自身も非常に勉強になり、刺激をうけました。 各講評でも一部触れていますが、プラン全体での良し悪しでの評価だけでなく、その中にキラリと光るアイデアが含まれている場合が見受けられました。 事前に外部の意見なども取り入れつつ、その光るアイデアにフォーカスして資料作成 / プレゼンを実施すると、結果も大きく異なる場合もあったように感じます。
 この経験を活かして、是非今後も幅広い視点からモノづくり / ビジネスづくりを検討されてください。 今後のご活躍を祈念しております。

<sauber-man(九州大学):温泉資源二次利用支援のための配管清掃ロボット>
・全体的にきれいにまとまっている
・配管までロボットを自動で移動させるのはなかなか難しいのではないか
⇒ 配管までは人が持っていって良いのではないか(自走式管内清掃ロボットに)
・実際の製品(ケルヒャー)を参考にしているのが良い
・コスト感など計数的な内容があればさらに良い
疑問点・質問点として
・機構・洗浄メカニズムの検証はやったか?
・20o口径対応は小さすぎて難しくはないか?
などです。最優秀賞ならびにメカトラックス賞おめでとうございます!

<ラーメン大好き小柳さんと愉快な仲間たち(福岡大学):「RAGRID」>
・企画の背景は良くできている
・ロボットの内容が多岐に渡りちょと欲張り(センシングに絞っても良かったのでは)
・コマドリで動作説明は面白い!(コンセプト説明ではムリに現物を動かす必要はない)
・プレゼンは頑張ったが、オチが分からなかった(笑)、プレゼン時間配分は要改善
疑問点・質問点として
・現地に足を運んで調べたのか?
・区画オーナーから先のモデルが見えづらい(ラーメン屋にもっていく??)
・機構・動作の検証はやったか?(アームの映像はCG?)
・月15000円で採算がとれるのか?

<KSNM(熊本高等専門学校):マジカルフィールド>
・企画の背景は良くできている
・害獣対策の手段が複数(3つ)あるのは良い(音、光、におい)
⇒ AIとかで組合せを無尽蔵にしたら人が現地にいるのと同じような効果があるのでは
・コスト計算をしてるのは良い(ただし人件費などが入ってないのは要改善)
疑問点・質問点として
・太陽光パネルを使用するにあたって電力計算はしたのか?
・音をランダムに流す製品は他に無いか、また効果はどうか?(素朴な疑問)

<DEDEN(近畿大学):ウシ型糞処理ロボット「The Gyutles」>
・企画の背景と目的(筑穂牛のブランディング向上)は良くできている
・農家の一日の流れも調べてるのが良い、フンの量も調べてる
・フン異常判断のコンセプトは良い(人の尿から健康診断とかある)
⇒ 省力化が改善活動兼ねてる(一石二鳥)
疑問点・質問点として
・機構の実現度が低そうだけど、調査とか確認とかしたか

<ケイシャーズ(久留米工業大学):HORIZON>
・企画の背景は良くできている
・転倒時の保護安全装置のアイデアは良い(ウエアラブルなエアバック+通報機能)
・機能を絞った方が良いのではないか
疑問点・質問点として
・現地に足を運んで調べたのか?
・アイデアは良いけど実現可能性が??重量は?
・エアーの使い方がよく分からなかった

<農家のミカタ(北九州市立大学):自動肥料散布機「みのーる」>
・企画の背景は良くできている
・課題も農家のヒアリングから掴んでいる(肥料散布にフォーカス)
・肥料散布からECとpHの重視の流れも良い
・全部自動化するのはキツイ、人力と機械化のバランスが大事では
・水質汚染改善の視点は良い
・未来の技術・課題としてバズワード(IoT等)に言及するなら、もうちょと展開がほしかった
・モノを作ったのは良い(作ったからこそ分かることがある!)
疑問点・質問点として
・現地に足を運んで調べたのか?
・内部だけでなく全体の機構はどうなっているのか?


審査委員 田名部 徹朗(株式会社 三松 代表取締役)
 初めて審査させていただきましたが、現場に対するニーズを的確に捉えた提言は、プレゼンも分かりやすく,比較的実現性の高いテーマが多かったと思います。 当社自身のビジネスにつなげるヒントとなるテーマもいくつかありましたし、九州地区の実像などまだまだ私自身も知らない事象があることを教えていただき感謝しております。 今回のコンペを通して得られた貴重な経験を今後の活動に生かしていただくことを期待しています。 また、来年どんなテーマに三松賞を授与できるか今から楽しみです。

<sauber-man(九州大学):温泉資源二次利用支援のための配管清掃ロボット>
 一番洗練されたプレゼンでした。 要素技術に既存のものを活用している点は実現性の高さを感じました。 また、製作物のデザインもかっこよかったです。 今後、価格をどう設定し、どう売っていくかまでを、もっと考察してもらえれば完璧です。
<ラーメン大好き小柳さんと愉快な仲間たち(福岡大学):「RAGRID」>
 一口オーナー制度で情報発信と資金調達を組み合わせた発想が素晴らしかったです。 ただ、プロダクト的には、アルミフレームの剛性含めた検討など細部をもっと詰めていただければもっと素晴らしいプレゼンとなったと思います。
<KSNM(熊本高等専門学校):マジカルフィールド>
 害獣対策を良く研究された上での提案でした。 受賞には不利でしたがメカ的要素が少ないため実現性も高く、ニーズも良く捉えているのでスグ売れるものになると思っています。 当社の害獣檻事業とコラボさせてください(笑)
<DEDEN(近畿大学):ウシ型糞処理ロボット「The Gyutles」>
 三松賞受賞おめでとうございます。 酪農家の省力化と牛の健康チェックを兼ねさせるアイデアはとてもいい着眼だと思いました。 機能、機構、デザインそれぞれにまだまだ改善の余地がありますので、これで終わりにせずぜひ実現に向けてがんばってください。 エールとして三松賞を授与させていただきました。ガンバレ!DEDEN!
<ケイシャーズ(久留米工業大学):HORIZON>
 中山間地域がこんなに広かったとは知りませんでした。 プロダクトとしては、倒れたときの安全機構等個々では目を見張るアイデアがあったのは素晴らしかったのですが、全体的なデザイン、人が本当に履けるような重量で完成できるか等課題もたくさんありもう一考察をお願いしたいです。
<農家のミカタ(北九州市立大学):自動肥料散布機「みのーる」>
 農家の実情を調べポイントを肥料に絞った着眼は素晴らしかったです。 ただし、メカ的耐久性、必要な肥料量をまかなえる仕様なのか、それとデザイン性に物足りなさを感じたのが残念でした。