(一社)日本機械学会 ロボティクス・メカトロニクス部門主催 九州地区競技会

フューチャードリーム!ロボメカ・デザインコンペ2022

2020年 ◆佳作
”案内”を”安全”にする「NAIZEN」


チーム名:世界をキュウシュウするけん
メンバー:○早田 知紘 (九州産業大学 理工学部 機械工学科 3年)
 桑原 宏太 (九州産業大学 理工学部 機械工学科 3年)
 高木 麟太郎(九州産業大学 理工学部 機械工学科 3年)
 松尾 星秀 (九州産業大学 理工学部 機械工学科 3年)

NAIZEN ポスター1 NAIZEN ポスター2

二次審査講評:

審査委員長 谷川 民生(国立研究開発法人産業技術総合研究所インダストリアルCPS研究センター 研究センター長(ロボメカ部門 部門長))
観光という、コロナ禍で多くの影響が受けている対象を取り上げたことは評価できます。 要求される機能の多くが、観光客がスマホといった情報デバイスを持っていれば事足りる機能が多く、なぜ移動機能をもつロボットでなければならないのかの議論が乏しかったようです。 多くの研究者にも陥るところですが、ロボットありきで考えてしまうと、どうしてもアイデアに無理が出てしまいます。 いったんロボットを否定して、そこからロボットの価値を再評価する作業が重要だと思います。

審査委員 加藤 優(九州産業大学芸術学部 非常勤講師)
福岡の観光振興、テレワーク、身障者や高齢者、通訳者の雇用促進、という現在の日本社会の情勢に相応しいテーマ設定だと思いました。 案内だけではなく荷物を置く機能など観光客の立場になって考えた事がわかります。 人間の顔を意識したデザインとのことで、安全性、移動性、地図表示、画面表示、荷物運搬などが考慮されていますが、例えば地図画面は(位置的に)見易いだろうか、また多くの人に心地良く受け入れられるデザインであるだろうか、などもう少し議論しても良かったと思います。

審査委員 田中 久生(福岡市科学館 サイエンスコミュニケーター)
不気味の谷現象対策のためにあえてメカメカしいデザインにしているアイデアには,説得力を感じました。 また,安全性のために緩衝材を利用している点も好印象でした。 ただ,ボランティアの代わりというだけでなく,ボランティアとして人が活躍しているときにサポートできる機能等もあれば便利だと思いました。

審査委員 筬島 修三(一般社団法人九州経済連合会 企画調査部長)
あえてメカメカしいデザインの観光ガイドロボでしたが、個人的にはその必要性は低いのでは、もっとシンプルなデザインの方がよかったのではないかと思いました。 ただコロナがある程度収束し、インバウンドが回復しても、非接触の必要性は変わらないと思うので、リモートでの観光ガイドはニーズあるのではないでしょうか。

審査委員 永里 壮一(メカトラックス株式会社 代表取締役)
・背景から目的、テーマ設定が少しわかりにくかった(課題が多すぎ?)
・デザインの意図はわかった、緩衝材の説明は良かった
・案内ロボットとしては画面が小さいのでは
・費用面、コスト回収の話が欲しかった
・ネーミングの説明が欲しかった

審査委員 田名部 徹朗(株式会社 三松 代表取締役)
九州だけでも、こんなにたくさんのボランティアガイドさんがいたことに驚きました。 また、一番コロナで痛手を被っている人たちであることは間違いなく、これをリモートロボットで解決していこう考えたテーマ選定は良かったと思います。 ただし、投資効果の検証がないまま、かつ高齢ガイドさんに対する操作性の配慮不足や限定された用途でしか使えない等もっと分析・検証を経たうえでロボットのコンセプトを固めれば、より有意義な発表ができたと思います。


一次審査講評:

・着眼点も良いし,全体的に説得力のあるポスターになっている.
・子供やお年寄りに受け入れられやすいデザインを考えてはどうでしょうか?
・全体の構造とアイデアのポイントが不明瞭に思います.
・実際に求められているニーズだと思う.アイデアもおもしろい.
・ロボットを介する必要性があまり感じられない.
・遠隔で観光案内.
・高齢のボランティアガイドがロボットを操縦しやすくする工夫についての説明が欲しいです.
・ボランティアガイドのテレワークを可能とする大変興味深い提案です.何よりデザインが斬新ですばらしく,荷物を運ぶかごや安全性を確保するための緩衝材の設置など細部までしっかり検討されています.