(一社)日本機械学会 ロボティクス・メカトロニクス部門主催 九州地区競技会

フューチャードリーム!ロボメカ・デザインコンペ2022

2020年 ◆最優秀作品
遠隔農耕地管理支援ロボット「畑守りジョーズ君」


チーム名:Farm From Marine
メンバー:○神田橋 幸佑(九州産業大学 理工学部 機械工学科 3年)
 吉田  航大(九州産業大学 理工学部 機械工学科 3年)
 山  大貴(九州産業大学 理工学部 機械工学科 3年)

畑守りジョーズ君 ポスター1 畑守りジョーズ君 ポスター2

二次審査講評:

審査委員長 谷川 民生(国立研究開発法人産業技術総合研究所インダストリアルCPS研究センター 研究センター長(ロボメカ部門 部門長))
農業機械というと、主に種まきや収穫に対する機械化を対象とすることが多いですが、本提案は、日々の草刈り作業、獣害対策や農薬散布といったロボットの付加価値が大きく表れる部分を対象にしているところは高評価でした。 デザインとしても現実的な仕様を抑えつつ、親しみのあるデザインであり、バランス的に高評価となっています。 また、モックアップの完成度が高いことも高評価につながったと思います。

審査委員 加藤 優(九州産業大学芸術学部 非常勤講師)
私の住む田舎でも良く目にする光景ですが畑の周りをメッシュの鉄筋や電気柵で囲んだ景色は必要とはいえあまり美しくはありません。 補助センサーユニットに導かれたロボットが自動で害獣を撃退出来れば、柵の設置との費用対効果と比べてさらに景観も改善される優れた提案であると思います。 除草作業についてもナイロンコードタイプの採用、農薬散布機能の併用などアイデアの選択に際し色々考えたであろう事が伺われます。 モデルも大変良く出来ていて実際に機能するであろうと思わされるほどです。陸上の機械でありながらサメ型のデザインは並のデザイナーのセンスを超えて、確かに農家の人々にとって愛らしくて強力なサポート役に相応しいデザインとして説得力もあります。 最優秀賞おめでとうございました。

審査委員 田中 久生(福岡市科学館 サイエンスコミュニケーター)
最優秀作品賞受賞おめでとうございます。 実体験から考えられた課題で説得力のあるプレゼンでした。 また,実現化をしっかりと想定されていたため,質問にも迷わず回答されていたのが印象的でした。 さらに,そのロボットのメリット・デメリット,運用方法もプレゼンされており,本当に実現したいという想いを感じました。 モックアップもしっかりと出来ており,プレゼンとあわせて素晴らしかったです。

審査委員 筬島 修三(一般社団法人九州経済連合会 企画調査部長)
昼間・除草、夜間・害獣対策を一台で対応できるロボットで、まず視点がユニークだと思いました。 モックアップも細部まで作られており、完成度も高いものでした。 最優秀にふさわしかったと思います。おめでとうございました。

審査委員 永里 壮一(メカトラックス株式会社 代表取締役)
・背景から目的、テーマ設定はわかりやすかった
・二つの機能を持たせて費用対効果を向上させていてよい
・プレゼン資料とモックアップが美しく分かりやすかった
・補助センサーユニットデバイスのコンセプトは良いが、もう少し説明が欲しかった
・安全性を考えてナイロンを使用している点は良かった
・農地のタイプに対応するのを完全自動化ではなく、人が介在する点も具体的で良かった

審査委員 田名部 徹朗(株式会社 三松 代表取締役)
産業規模が大きい農業での課題ニーズを的確に捉え分析し、非常にいいテーマ選定をされたと思います。 また、実際のユーザーの立場にたって機能を考案し、それに必要な仕様選定もきめ細かく分析・検証が行われており、実現性の高いプランとなっていたことが今回最優秀賞に輝いたポイントだと思います。 ぜひ、皆さんの事業化の夢実現に向けてがんばってください。


一次審査講評:

・アイデアは良い.しかし,さまざまな作物が植わっている環境下での具体的な挙動がイメージできない.
・かわいらしいデザインが良い.農作物によって仕様が異なると思われ,ある程度限定してサイズ等に関する具体的な情報があれば良いと思いました.
・よく練られたデザインと,実現可能性のある機能が評価できます.
・各作業についてよく考えられている.
・害獣対策は良いが,その害獣を見つけるために人が操作し続けるのか?
・畑を守る,除草作業.
・除草作業も自動で行えるようになるとより良いと思います.
・「雑草」と「害獣」の両方に対応できる頼もしい遠隔管理ロボットが提案されており,機能面,デザイン面ともに優れたすばらしい作品だと思います.すぐにでも実現できるくらいに詳細までよく検討されています.