2017年 ◆優秀作品
機織り娘 〜博多織、ヒトが作るか?ロボが作るか?〜
チーム名: | 博多DAIFUKU |
メンバー: | 三宅 透 (福岡大学 工学部 機械工学科 2年) |
○橋本 大聖(福岡大学 工学部 機械工学科 2年) | |
田端 公輔(福岡大学 工学部 機械工学科 2年) | |
林 快透 (福岡大学 工学部 機械工学科 2年) | |
水上 大地(福岡大学 工学部 機械工学科 2年) | |
稲富 大輝(福岡大学 工学部 機械工学科 2年) | |
(○は代表者,所属・学年は参加年度時のものです) |
二次審査講評:
■審査委員長 善甫 英治((公財)北九州産業学術推進機構国家戦略特区特任コーディネータ)
・博多織の職人が減少して,手織りの博多織が少なくなっていることへの対応として,手織りの「味」を残しつつ生産性を向上させようとする試みは,大変良いところに目をつけられたと思います.
世界的に見てもこのような伝統的な織物の職人は減ってきていると思いますので,有効な手段になり得ると思います.
・実際に機織りロボットを使用して,織物を製作する際にはまだまだ多くの課題があると思いますが,近い将来,技術的に可能な領域に入ってくると思いますので期待したいと思います.
■審査委員 加藤 優(九州産業大学芸術学部デザイン学科非常勤講師)
・プレゼンテーションは,現状と課題の説明が大変わかりやすく良かったと思います.
手織り特有の「味」を出すために職人の動きをそのまま再現するという人形型ロボットには現実的な実現性を大いに感じますが,さらに職人の人間的な部分(感情や気分=動きの揺らぎ?)の影響などもAI的な観点からの考察などが加わると,もっと興味深い提案になったかと思います.
最後の講評では「美は細部に宿る」と職人A~Dの顔写真が同一であったことを指摘しましたが,これは顔写真をメンバーの顔写真を修正(老けさせて)して貼り付けるなどしてA~Dの職人の差異を表現する工夫があれば(笑いを取りつつ)理解もしやすかったのではないかという意味です.
■審査委員 筬島 修三((一社)九州経済連合会 企画調査部部長)
・伝統工芸品である博多織を,ロボット・IoTを活用して振興し,さらに伝統美にとどまらず斬新なデザインも入れるといったアイデアで非常に良いと思いました.
あえて言うなら,博多織の職人さんのコピーがそんなに簡単にできるのか?という疑問はありましたが.
その辺のエビデンスがもう少しあればなお良かったかなと思いました.
■審査委員 永里 壮一(メカトラックス株式会社 代表取締役)
・ロボット織りというネーミングが良い,伝統工芸の新しいブランディングになるかも
・ロボットは川田工業じゃなくて,モートマンで提案したほうが先に繋がると思いました(笑)
・ロボットが折ることを見学可能に出来れば,施設を観光資源化できそう(海外の人は必ず喜ぶはず)
・動作をモーションキャプチャで検証してることは良いが,もう少し掘り下げてほしかった
・ブランディング施策が良い(海外テキスタイルメーカとのコラボ)
・デザインをAIで処理するアイデアが良い
・定番の壇上芸は素晴らしいが,今回はプレゼンとの関連性が??
■審査委員 田名部 徹朗(株式会社 三松 代表取締役)
・博多織に限らず,職人といわれる方の技能をどう伝承していくかは日本の大きなテーマです.
それを,ロボットと画像解析,制御技術で伝承させようとする提言は,非常に実現性の高いものだと思います.
ただし,ビジネスをフィンランド企業と組んで拡大していくというのはやや飛躍しすぎな感があったのが残念でした.
まずは,博多織,そして国内各所の伝統工芸を対象分野にして,この提言を広げっていって欲しいものです.
一次審査講評:
・テーマに良く適合している。機械織の場合とどのくらい差が出るか評価が必要。
・完全機械科ではなく人間の作業をロボットにさせるという発想が良い。
・伝統講義はこれから大切になる、期待しています。