国際文化学部教員が三菱財団助成金研究に採択

 

 国際文化学部日本文化学科酒井順一郎教授の研究、「『大東亜共栄圏』における日本語教育の実相と実践−日・満・蒙の協力と反発−」が、平成28年度公益財団法人三菱財団人文科学研究助成金に採択されました。


 三菱100年を記念して1969年に創設されたこの助成事業は、毎年、自然科学・人文科学・社会福祉事業の各分野の研究に助成を行っており、今年は1,557件の応募の中から、酒井教授を始め123件の研究(うち人文科学34件)が選ばれました。

 

 酒井教授は、近代以降のアジアと日本の文化交流を、特に留学生やその教育を介し、どのように相互の文化伝播交流が行われ、理解、誤解、反発、需要、再認識があったのかを研究しています。この分野の研究は、人口減少で悩む日本が外国人労働者やその家族を受け入れる際の対応の参考になるものといえます。

 

 採択されたテーマは、日本が建設しようとした「大東亜共栄圏」の基盤と位置付けられた日本語教育の政策と実態を、「満洲国」と「蒙疆政権」に着目し明らかにしようとするものです。単なる「奴隷化教育」という側面だけではなく、民族間の複雑な利害関係の内情を検証するため、モンゴル族、漢民族の研究者と共同研究班を結成し研究を進める予定です。

 

 「11月下旬には大陸の研究班のメンバーを九産大に集めて、研究会議・中間報告会を行う予定です。様々な立場・視点からの議論が今から楽しみです」と、元ロックミュージシャンらしく明るく研究計画を語りました。

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