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古い建物を生かす「リノベーション」の可能性

建築都市工学部 住居・インテリア学科
学びのキーワード
  • リノベーション
  • 建物
  • マンション
  • ライフスタイル
  • 地域活性化
  • 地方都市
  • 人口
  • 不動産
  • 空き家

講義ポイント①

ストック時代のリノベーション

日本には、これまでつくられてきた素晴らしい建物や技術、文化といった「ストック」がしっかりと残っています。一方、右肩上がりに経済成長する時代は終わり、人口は減り続けています。そんな時代の建物に求められる要素は、新しさだけではありません。古い建物を改装してコワーキング(共用労働)スペースにしたり、シェアハウスにしたり、民泊にするなど、既存の建物を柔軟に活用する「リノベーション」が、より求められるようになっています。

講義ポイント②

服を選ぶように建物を選ぶ

例えば、賃貸物件のリノベーションでは、古いマンションの外枠を残し、部屋の間取りやデザインを柔軟につくり変える事例が増えています。画一的な新築物件にはない、自由度の高さやレトロな雰囲気を求めて、若者や子育て世代、店舗経営者やクリエイターなど、たくさんの人が集まってきます。不動産業界では、築年数が長いほど価値が下がるという常識がありますが、リノベーションマンションの中には新築マンションと変わらない賃料を得られるケースもあります。ファッションの分野では、最新ブランドだけでなく古着のリペアやビンテージデニムを楽しむ人もいるように、建物も自分らしいライフスタイルや働き方に合わせて選ぶ時代がきているのです。

講義ポイント③

リノベーションと地域活性化

新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、リモートワークが普及し、一部の企業には都心にオフィスを構えることを見直す動きもあります。一方、地方では空き家や空きテナントが増える「箱あまり」がどんどん進んでいます。そんな時代に、リノベーションはますます普及していくでしょう。
また、リノベーションした建物を拠点として、多様な働き方やライフスタイルがかなう環境を整えることは、その地域の価値を高めることにもつながります。それがやがては、外から人を呼び込んだり、ほかの地域に移った人を呼び戻したりする原動力にもなり、人口流出に悩む地方都市を救う可能性もあるのです。

建築都市工学部 住居・インテリア学科

信濃 康博 先生
専門:都市計画論、再生活用リノベーション学
  • 講義内容がめざすSDGs