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ウェブ検索の仕組み

理工学部 情報科学科
学びのキーワード
  • インターネット
  • WWW
  • 検索
  • 計算
  • 特徴量
  • 重み付け
  • 計算論的思考

講義ポイント①

インターネット上での情報配信と検索

インターネット上で電子メールなど様々な情報サービスが運用されていますが、そのうち、WWW(ウェブ)というサービスが最も広く利用されています。WWWとは、ウェブページを基本とする分散型文書共有システムで、テキストだけではなく画像、動画等のマルチメディアも世界中に配信されます。しかし、WWW上で誰でもどこでも自由に情報発信できる反面、どこにどいう情報があるか把握するのが非常に困難という問題点があります。そこで、ウェブ検索というサービスが開発され、キーワードを入れてボタンを押すだけで、ほしい情報がすぐに入手できるようになっています。このウェブ検索サービスからスタートし、Google社が巨大IT企業まで成長してきたと知られています。

講義ポイント②

一見「計算」と関係のない検索問題はどうして「計算」で解決できる?

ウェブ検索は情報検索という分野に属して、特許のような自然言語で書かれた大量の文書から目的の文書、例えば、過去に類似の特許出願がないかを調べる技術です。対象となる文書群が膨大になってくると、コンピュータの力を借りて検索を素早く行うようにしなければなりません。しかし、コンピュータが「計算」に強い機械として知られ、一見「計算」と関係のない検索問題はどうやって「計算」で解決できるでしょう?鍵は、モデリングと呼ばれる手法で、計算に向かない問題を、計算しやすい問題に変換するという考えにあります。文書そのものではなく、文書における検索語の出現頻度を特徴量として捉え、重み付けによって文書ベクトルに変換されます。これによって、検索問題はベクトルの類似度計算問題に置き換えられ、コンピュータで解決できるようになります。

講義ポイント③

コンピュータの強みを活かす計算論的思考

コンピュータの強みは「計算」です。この強みを如何に活かすことは、情報検索に限らず、様々な問題解決の鍵となり、情報技術の本質ともいえます。コンピュータの特性を理解し、情報処理能力を問題解決に効果的に使う思考力は「計算論的思考(Computational Thinking)」と知られ,専門家だけではなく、すべての人にとって基本的な思考能力として、「読み、書き、そろばん」に加えるべきもう一つの能力と思われます。

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理工学部 情報科学科

成 凱 先生
専門:データ工学、ウェブ情報学
  • 講義内容がめざすSDGs