日本には大小合わせて400万ぐらいの企業があります。それらの企業はお互いに協力しつつ競い合いながら、世界も含めて商取引の膨大なネットワークを形成しています。海外のものも含めて私たちが食べ物や製品をインターネットで手に入れ日々便利な生活を送ることができるのはそうした商取引ネットワークのおかげです。
2020年のコロナウィルスの感染拡大によって人々の生活様式は大きく変化し、それに合わせて企業の製品・サービスおよび商取引ネットワークも変化しはじめました。同時にAIや遺伝子解析技術の発展に伴う倫理観の再考、働き方の変化による賃金格差、そこから生じる教育格差、気候変動による資源減少や高まる災害リスクなどあらゆる方面から問題が噴出しはじめています。商学では、これらの問題は新しいビジネスを創出する機会として捉えます。いち早くそれに取り組む企業の戦略や経営を分析するとともに、新たな時代に即したビジネスを創出する方法を研究しています。
商学部では、多様な価値観と幅広い視野を身につけ、企業経営、地域社会、国際社会に主体的に対応できるための基礎・基本の修得を目指し、理論と実践の両面から学び、学問・文化・言語・価値観の交流に積極的に取り組み、新しい時代に対応する「生きる力」を発揮し、地域社会に主体的に貢献しようとする次のような学生を積極的に受け入れる。
高等学校の教育内容を幅広く学習しており、商学を学ぶために十分な基礎学力を有している人
商学科で得た商学の知識・技能等を実生活の様々な場面に活用したり、様々な課題解決のための構想を立て実践し評価・改善する力を有している人
商学科への進学・学修意欲を持ち、本学で身に付けた商学の知識・能力を将来のキャリアにつなげるビジョンを持ち、主体的に行動できる人
商学部においては、学びの過程で理論書や教科書はもちろん、多くの経済記事・企業資料を読みます。3~4万字程度の文章を読み(新書一冊分)、2000字程度に要約できる力が求められます。数字やデータの読み解きや加工のために、特に「確率・統計」「関数」を中心に数学Ⅰ(A)と数学Ⅱの知識が必要になります。企業が直面する経済問題や社会問題の意味を理解するために、「日本史」「世界史」「地理」「政治経済」の各教科の教科書で扱われている内容は一通り知っていると良いでしょう。英語は特に国際交流等の場面で効力を発揮します。自己紹介、双方の国の文化や時事について聞き語ることができるとよいでしょう。
また、商学部では企業と連携し社会人の方々と協力する学びの機会が数多く設けられています。面会や集合の時間を守ること、書類や課題の締め切りを守ること、一期一会の感謝と気持ちをもって積極的にコミュニケーションをとろうとすること、求められた課題について常に最高の結果を出すために努力を惜しまない姿勢を求めます。