日々日記 2.41 Demoスタイル
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2005/05/09 (月)  ブログはじめました
2005/05/06 (金)  根気は姿勢から
2005/05/02 (月)  問題の構造をつかむ
2005/04/28 (木)  着替える
2005/04/26 (火)  ロレアル アーツ&サイエンス
2005/04/25 (月)  冷静にとらえる
2005/04/22 (金)  シャッターを開けよ
2005/04/21 (木)  概数をつかめ
2005/04/19 (火)  言い訳のような質問
2005/04/18 (月)  親以外との人間関係
2005/04/15 (金)  教育欲 2
2005/04/14 (木)  知識を使う力
2005/04/13 (水)  アイテムをゲットせよ
2005/04/12 (火)  触ってわかる
2005/04/11 (月)  真・善・美
2005/04/08 (金)  まずはコミュニケーションを
2005/04/07 (木)  就職戦線 3年生春から
2005/04/04 (月)  入学おめでとう
2005/04/01 (金)  講義 ロボティクス
2005/03/31 (木)  講義 メカトロニクス
2005/03/29 (火)  外部へのフィードバック
2005/03/28 (月)  教育効果の評価
2005/03/25 (金)  テレパシーを使え?
2005/03/24 (木)  自分がブランドに
2005/03/23 (水)  学校の安全
2005/03/22 (火)  資格 CAD2級
2005/03/17 (木)  教育欲
2005/03/16 (水)  評価の目的
2005/03/15 (火)  地域への貢献
2005/03/14 (月)  卒業式にあたり
2005/03/10 (木)  2極化
2005/03/08 (火)  止めて教える
2005/03/07 (月)  ドラえもんと挨拶
2005/03/03 (木)  正問をさがせ
2005/03/01 (火)  文献紹介 ハイテク機はなぜ落ちるか


2005.05.09 (月)  ブログはじめました
■いままで、大学のサーバーを利用して、この日記を続けてきましたが、これをいったんやめることにします。
■変わりにブログを始めることにします。下記にアクセスしてください。
http://blog.goo.ne.jp/taachan_1960/
■なお、本日記は、追加はしませんが、しばらく掲示を続けます。
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2005.05.06 (金)  根気は姿勢から
■学力低下と姿勢との関係について述べてみたい。
■おおよそ20年前からだと思うが、自転車のサドルに肘をついて乗っている中高生をよく見掛ける。腰と背中を曲げ足を広げ椅子に座る。椅子がないと腰をかがめて座る。最近は地べたに足を投げだす。
■ときをほぼ同じくして、学生の学力低下が指摘されてきた。
■姿勢の悪さと学力低下には関係があると思う。姿勢が悪いのは、重力に抗するための筋肉つまり体幹筋が弱っているからだ。最近、高齢者の転倒予防に体幹筋が注目されているが、頭にも関係あるようだ。
■学習はスポーツと同じで基礎訓練が大事だ。語学力を高めるには、やはり漢字や英単語を覚えたり長文を読んだりする地味なトレーニングを積む必要がある。ポイントは根気である。根気の源は姿勢にある。姿勢が崩れ何かに寄りかかると、背中などからの刺激により脳の緊張が緩む。こんな状態でトレーニングを続けることは難しい。TVや漫画でアハハと笑うには十分だが。
■常日頃から姿勢を正しくし、体幹筋を維持、頭の緊張も保つのが、学力を伸ばす基礎になる。
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2005.05.02 (月)  問題の構造をつかむ
■学生に数学の問題の解き方を教えていて、気がついたことがある。その学生は計算は割と得意だ。しかし、問題の意味を分かりかねているようだった。
■問題の構造を理解することがポイントだ。当たり前のことだ。しかし構造を理解することは面倒だ。つい計算に走ってしまう。計算しはじめると、解いていることが正しいか間違いかがわかりにくくなる。
■どんなに複雑な問題でも、構造がわかれば簡単になる。まず、全体の見通しが明らかになる。これだけでも心理的に有利だ。そして、複雑な問題をいくつかの簡単な問題(ステップ)に分けることで、計算が楽になるし、ミスも少なくなる。
■構造を理解するには図に書くことだ。自分のイメージに合えば、どのような図でも良い。例えばある量を表すのに積み木でもよいし、器に入った水でもよい。問題が解きやすい単位を考え、それを並べるだけで、ずいぶんとすっきりするものだ。お絵かきが好きな人は、そのセンスが磨かれていることが多い。
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2005.04.28 (木)  着替える
■工場実習では作業服を着るきまりがある。学生からジーンズは駄目か?という質問があった。大変良い質問である。改めて「着替える」という意味を考える契機となった。
■そういえば、朝起きると寝巻きから着替え、外出時にも着替える。昔に比べこの習慣は緩くなっているとはいえ、場所や時間、行為に応じて人は着替える。
■工場では様々な工作実習を行う。旋盤など、中には大変危険な作業もある。エンジニアとして、リスクを理解・回避し、かつ効率的に作業をするための素養を養うのが実習の目的だ。
■着替えるのは、普段の生活の場から工場という危険のある場所へいくのだというように、意識を切り替えるための有効な手段だ。
■ジーンズももとは作業着である。企業のなかには認めているところもある。しかし、諸君はエンジニアの卵である。これから先の素養を身に着けねばならぬ。実際、ジーンズが普段着として気楽に着るものになっている現状を考えると、実習の手段として適当でない。
■ご理解を乞う。
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2005.04.26 (火)  ロレアル アーツ&サイエンス
■世界最大手の化粧品会社(仏)ロレアルの拠出金により設立された団体が、福岡で連続講演会を開催した。本団体の代表河本さんは私のつくば「修行」時代にお世話になった方だ。その縁あって榊も参加した。
■2つのプレゼンがあった。河口東大教授によるコンピュータCGによる不思議な色の曼荼羅。もうひとつは対照的だが、水に浮かべた絵の具を櫛でいじった模様を紙に写すマーブルペーパーの制作・蒐集家三浦氏だ。
■アートというとエンジニアにはあまり縁がないが、かえって興味深かった。
■河口氏の作品は、リアリズムがありそうでなさそうなところがアートだ。だから誰も見たことが無い縄文時代がモチーフになっている。工学的に考えると、どこまでリアルな生物を作れる力があるのか、興味がある。
■三浦氏は同じ模様を8000枚作った実績がある。同じものを作れるのが彼の実力だ。偶然に支配されているようで、実はねらったものを作れる。データを取るといわれたが、どんなデータをどのように取るか、が気になる。
■逆に、河口氏の作品はアルゴリズムなので、100%コピーが可能だ。ちょっと弟子(学生)に教えづらいなあ、どうしているのか興味がある。
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2005.04.25 (月)  冷静にとらえる
■本学科2年生のロボティクスの講義において、ロボットについて調べたり将来を考えるテーマでレポートを出した。意外な結果を得た。
■近い将来、ロボットがより身近になる、日常生活でロボットを使う場面が増えると答えた学生が大部分であった。しかし、実際にそのような状況になったとき、人々の生活はどうなるか、について冷静に見ているなあと感じた。つまり、ロボットは我々にとって、プラスの面とマイナスの面がある、と分析している人が多い。
■プラスの面としては、介護など生活を助けてくれる、対話機能がアップしコミュニケーションが取れるようになる、使いやすい機械になるなどのイメージを上げている。
■一方、マイナスの面としては、便利になりすぎた弊害が生じる、例えば体力が落ちる、それ無しには生活できなくなる、という心配をする人が多い。機械を使う主体はあくまで人間だということだろう。
■ロボットというと、夢のようなことばかりイメージするか、、、とも思ったが、ロボットも含めた技術を、プラス・マイナスの面を冷静に見るというスタンスが、学生諸君の基本にあるようだ。
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2005.04.22 (金)  シャッターを開けよ
■NHKの「10代しゃべり場」という番組をたまたま見たら、次のような対話があった。
■いわゆる大学の教養課程の課目(例えば数学の線形代数や微積分など)は一体なんの役に立つのか?社会生活に役に立たないものを学ぶ意味はない、と発言した学生に対し、ある学生は答えた。
■自分は文系で、大学のゼミでは、数学を使う場面はない。就職しても、簡単な計算以外はおそらく使わないと思う。でも、何かを考えているとき、あ・これは昔習った数学と似た考え方だな、と思うことがある。
■実感をもって、その学生は発言していた。その場を引き取って、コメンテイターの斉藤孝先生は述べた。
■早いうちからシャッターを降ろしてはいけない。何のためにと考えて、直接役に立つことだけを学んでいると、人生が狭くなる。若いうちは、いろいろなものを幅広く学ぶことだ。数学でも古典でも、考え方を鍛えたり、人生観を養ったり、その人の土台をしっかり作ることになる。
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2005.04.21 (木)  概数をつかめ
■これは小学生から聞いた話だ。新聞を1枚用意する。それを折りたたんでいく。30回程度折りたたむと、なんと富士山程度の高さになる、という。へえ、、、
■試しに手近な紙を折ってみると意外と難しい。4回程度がやっとだ。
■具体的に計算してみよう。折りたたむということは、1回折るごとに厚さが2倍になるということだ。
 (紙の厚さ)×2×2×2、、、
この×2を30回繰り返す。ソフトをいじったことがある人にはなじみの深い、2の倍数が並ぶ:
 2・4・8・16・32・64・128・256・512・1024・、、、
ちなみに30個目の数は約10億だ。厚さを0.001mmとすると、
0.001mm×10億=1000 000mm = 1000m = 1km
■確かに富士山程度だね。
■じゃあ、聞くよ。折りたたむのには広さ(面積)もある程度必要だ。どのくらいの広さの新聞紙がいるかな。折りたたんだ結果の広さを 1cm四角 としよう。
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2005.04.19 (火)  言い訳のような質問
■機械工学科新4年生から、就職活動の面白い話を聞いたので紹介する。
■企業での面接でのことだ。そこは化学系の会社であった。集団面接に望んだある学生は、「自分は機械系ですが、それでも大丈夫でしょうか?」と面接官に聞いた。
■これは明らかに失敗である。「自分は何もできないかもしれないが、ソコントコよろしく」と聞こえるからだ。機械系として何ができるかというものではなく、畑違いの自分をどうしてくれるのか、という甘え・受身の姿勢であり言い訳だ。
■案の定「機械系だからどうしたの?あなたはわが社にどう貢献するのか?」と逆に聞かれてシュン、、、
■質問はあくまでアクティブにやろう。
■例えば「自分は機械系なので○○の設計はできる、○○装置を考えたいが、どうか?」○○の部分が的外れでも良い。相手の反応を見て、修正して次の質問をすればよい。
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2005.04.18 (月)  親以外との人間関係
■就職活動での企業面接では、サークル所属がポイントになる。これはなぜだろうか?確かに、採用の基準の第一は「コミュニケーション能力」だ。仕事を組織的にこなすには必須の力だ。
■考えてみると、学生生活における人間関係は、第一に友達、第二に家族だろう。その次の次くらいが、先生との関係だが、これは友達・家族に比べて浅いのが普通だ。
■ここで「仕事」を広くとらえ、「他との人間関係のなかで協調したり対立したりしながら皆で協力してなしとげるもの」と捉えるとわかりやすい。学生生活では、自分で求めない限り、このような「仕事」をするチャンスは無い。あえていえばサークル活動だ。多数の先輩・後輩と一緒にスポーツ・文化活動を進める。
■このような「仕事」の経験がないと、約束を守る、時間を守る、他人の意見を聞く、自分の意見を説明する、指示を理解し実行する、、、などの力は養えない。家族であれば、言わなくても分かってくれるからだ。だから、つい、講義に遅れてきたり、レポートの期限が守らないことになる。
■社会に出たときの準備運動として、サークル活動は良いだろう。
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2005.04.15 (金)  教育欲 2
■前回につづき、西部ガス広報誌「&and」、斉藤孝教授の家族塾から。
■ずばり「できない子供をできるようにするのがプロの教師」。う〜ん、厳しい、でも正しい。
■ではできるようにするコツは何か?基本はトレーニングである。スポーツを例にとると分かりやすい。サッカーを上手になるには、ドリブルやパス、シュート、そして試合を戦い抜くスタミナをつけるための走りこみが基本だ。どんなにセンスが良くても、これらの基礎練習を怠っては伸びない。
■しかし、基礎的なトレーニングはつらい。単調な動作を繰り返す。英語でいえば単語を覚えるようなものだ。でも、単語を知らずして英語がうまくなるわけがない。
■そこで教師の出番となる。一見つまらない訓練でも、その大切さや意味を教え、現在のレベルを示し、そのレベルがあがったら大いにほめて励ます。
■余談だが、私のお気に入りのほめるフレーズは、昨年度のNHK韓国語講座の小倉先生の「その通りです!」(かなり大声)だ。
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2005.04.14 (木)  知識を使う力
■大学教育には直接関係ないが、役割分担という切り口で小中学校における学校と塾との関係について考える。
■次年度から文科省の新しい方針により変わるとは思うが、基本的には学校は基礎的な学力をつけ、塾は発展的な内容を学ぶ関係にある。
■しかし、ぶっちゃけた話、塾でも基礎は押さえる。どうかしたら夜10時まで教室があるところもあり、睡眠時間の方が大事だ。だから学校では寝ていた方がましだ、、?
■そうではない。学校には厳然とした役割がある。塾だけでは伸びない、というのが私の主張だ。
■学校で学ぶ「基礎」と塾で学ぶ「基礎」とは質が異なる。塾でのそれは課目としての基礎につきる。逆に学校でもそれは教える。しかし、学校では「基礎」を素材にして、学ぶ意欲、協調力、表現力なども身に着ける。
■良い例が今やりだまにあがっている総合の時間だ。例えば、その学校のある地域の歴史を調べる。しかもネットからではない。地域の人を捕まえてインタビューしまとめる。それを模造紙に書く。そして周りにプレゼンする。また、学習の遅い子にわかりやすく教えることで、人に説明するスキルが自然と身に付く。
■これらは社会に出たときに大きな力になる。知識とそれを使う力を小中学校から養うことが大事だ。
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2005.04.13 (水)  アイテムをゲットせよ
■就職活動のアイテムをゲットした3年生の実績を紹介する。
■就職活動時期はだんだんと前倒しになっている。3年生の新学期が始まる前に企業説明会が行われ、内内定が4〜5月にというところもかなりある。
■つらいのは、学生の側に戦う武器(アイテム)が無いことだ。4年生であれば卒業研究の話ができるのだが、、、
■そこで、私が兼任しているバイオロボティクス学科と機械工学科の講義では、このアイテムをゲットする課題をだしている。一種のプロジェクトである。
■昨年度、機械科3年後期の「メカトロニクス応用」では、プレ卒研の内容をまとめたり、ある特定の装置(例えば回転扉など)の改良案を考案したりした。
■受講生のひとりT君は、早くから活動をしたいと考え、あるレポートをまとめた。講義で得た知識を用いて、ある業界においてロボットを使ったシステムの企画書を書いた。A4で7ページ、卒業論文にしても良いレベルのもの。実際に、彼はそのレポートを持参して面接にのぞみ、すでに内定をもらっている。
■バイオと機械の講義では、このようなレポートを最終的にまとめる課題を出す。メカトロだけでなく、これまで学んだ内容を全てつぎ込んでみよう。
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2005.04.12 (火)  触ってわかる
■本学科2年生を対象にした工作実習が始まった。旋盤や研削盤などのいわゆる機械工作のほかに、電気工作がある。
■電気工作で使う回路キットを自分で一通りやってみたところ、面白いことに気がついた。
■アナログ回路キットでは、抵抗やLED、コンデンサ、アンプなどを使って基本回路を組み立て、LEDをつけたりモータを回したりする。作業はそう難しくない。詳しいテキストがついており、わからなければ回路設計図を見ればできるようになっている。
■ちょっとしたことだが、テキストどおりではないことがいくつかあった。書いてある通りにしても動かなかったり、その通りにできなかったりした。原因は、素子のばらつきや、その素子が入ってないこと、テキストの記述ミスなどである。
■でも、これこそが実習だ!と思う。実際にやってみると、テキストどおりではないことはあるものだ。そこをどう工夫するか?その値の素子がないなら、いくつかの素子を組み合わせるとか、、、
■回路キット:アドウイン社キットで遊ぼう電子回路シリーズ
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2005.04.11 (月)  真・善・美
■おおよそ金融と上のタイトルとは、かけ離れた印象がある。金融すなわち投資の最終目的は、お金儲けだからだ。ところが、この世界においても「真・善・美」を追求した人がいる。朝日新聞さ3月19日土曜版の記事を紹介する。
■グッドバンカー社長筑紫みずえ氏は一環して追求してきた。そしてついに環境をテーマに成功の第一歩を踏み出す。99年のことだ。今は(ISOや京都宣言でなかば強制され)トレンドだし当たり前なのだが、環境負荷の低減に熱心な企業の株に投資する商品を開発する。
■一見、理想論・空論のようだが、そのような投資が増えると、企業側もさらに負荷低減活動に力をいれることになり、良いサイクルが回りだす。一般の人がそのサイクルをまわす手段を提供したといえる。
■企業買収が活発になりつつあり、どう防衛するか、企業の法務担当が力を入れている時期ではある。しかし、資本の論理の枠の中でも知恵を絞って理想を追い求める姿勢に、素直に拍手を送りたい。
■余談であるが、金融は工学の応用分野である。しばしば制御不可能になる巨大なプラントである。
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2005.04.08 (金)  まずはコミュニケーションを
■昨日につづき、就職の話をしよう。この日記では何度も書いているが、第一に大事なのは、コミュニケーションである。
■先の経団連の調査でも、採用担当者が最も注目するのは、この能力である。知識や学力が第一ではない。これらを使いこなして対話できる力が求められている。
■どのような仕事であれ、ひとりでこつこつ、、、というものはほとんどない。どのようなものであれ、誰かと約束したり交渉したり共同したり指示したり、、、とネットワーク(組織)で動くものだ。そのとき話もできないというのでは仕事にならないわけだ。大きな仕事(大量の物、大きな金や人の動く仕事)になればなおさらだ。
■とはいうものの、じゃ、具体的にどう鍛えれば?わざわざそのための講習会などに行く手もあるが、日常生活でも本人次第で十分訓練になるだろう。近所の人に挨拶する。困っている人に声をかける。普段あまり尽きないのないクラスメートと話をする。教員や先輩に講義の質問をしに研究室を訪ねる。大学祭や文化祭のとき、クラスで何か行事を企画する。いくらでもチャンスはあるだろう。
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2005.04.07 (木)  就職戦線 3年生春から
■先月のgoo配信のニュースによれば、関東地区で3年生を対象にした就職説明会があったとのこと。経団連の調査では、4割の企業が4〜5月に第1次の内定(内内定)を出すようだ。
■本学科では新2年生が、来年の今頃からぼちぼち就職のことを考え出す時期になる。とはいっても、3年生になったからといって、いきなり考えろといわれても、情報はないし迷うばかりだ。しかも、卒業研究はまだ始まっていない。
■新2年生の諸君は、次のことを心がけてはいかがだろうか?準備運動として少しずつやってみよう。
@日刊工業新聞や日経産業新聞などを読んでみよう。全国各地にはいろいろな企業や団体が様々な製品を開発している。
A2年次からは専門課程の講義が始まる。これらで得た知識を組み合わせると、どのような仕事ができるかを考えてみよう。
B3年生後期プレゼミ・4年生ゼミで、どのような研究をするか考えてみよう。例えば、専門課程の先生(9名)の専門の内容を調べてみる。相談に行っても良い。時間が許すなら、今から研究室に出入りし、少し仕事を手伝ってみるとよくわかるだろう。
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2005.04.04 (月)  入学おめでとう
■本学科に78名の新入生が入ってきた。「心よりおめでとう、そして本学科へようこそ」と申し上げたい。
■入学式のエピソードを記しておこう。(榊は所用があり行事には欠席した。出席した先生の話である)式の後の父母懇談会でのことである。父兄から質問が出た。それは次のような内容である:
・本学科ではどのような学生(エンジニアの卵)を育てるのか?
・そのための教育手段としては、どのような内容を考えているか?
・それらの実績は何か?
■いずれも非常にするどい、そしてありがたい質問である。本学科の教育・研究内容にコミットしてくださるのは、大変すばらしい父兄がいてくださるわけである。
■これらは、育てる学生のターゲット、手段、実績など、本学科の特徴を問うている。バイオロボティクスというコンセプト、教育研究の目標・手段を、継続して議論している。少しづつ整理していきたい。
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2005.04.01 (金)  講義 ロボティクス
■本学科新2年生を対象に、前期に基礎知識を、後期に応用を講義する。両方とも必修である。
■昨日のメカトロニクスと同様に、ロボットも各種の技術を統合したもの、つまりシステムであることを理解しよう。前記ではそれらの技術のひとつひとつについて説明するが、大事なことは、ロボットのどこの部分を学んでいるかをいつも意識しておくことである。
■例えば、減速機(ギア)はロボットの腕や足の関節部分に使われている。モータを高速回転させギアを通じて減速し必要な回転速度を生み出す。ギアはまた、腕や足が出す力のもとになるトルクを増幅する働きがある。どの程度の作業をさせるか(必要な速さや荷重)に応じてギアを選定する。自分がロボットを設計する立場だと考えよう。そして、最適なギアを選択できるようになろう。
■前期では、産業用ロボットを例に、関節機構、アクチュエータ、センサ、制御、運動学、運動制度を学ぶ。これらを理解し、ロボットエンジニアと対等な話ができるようになることを目指す。
■なお、学生掲示板に、ロボットについてのレポートを書くよう指示している。第1回講義に持参するように。
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2005.03.31 (木)  講義 メカトロニクス
■機械工学科3年生を対象に、前期必修・後期選択の講座がはじまる。バイオロボの諸君は来年3年生になって受ける。習得するポイントを以下に書こう。
■まず、メカトロニクスはいろいろな技術をまとめたものだということを理解しよう。工作機械や自動車、家電製品にいたるまで、身の回りの製品はメカトロニクスだといっても過言ではない。
■例えば自動車をみると、まずボディーやエンジンなどのメカニズム、それらを動かすいろいろな電子部品がある。最近はモーターを電子制御で動かす車もある。そしてエンジンの状態、車の挙動、ドライバの操作、路面や道路の込み具合にいたるまでの情報を取得するセンサ、それらの情報を処理するためのソフトウエアなどなど、、、各種技術をいかにうまく組み合わせるかが勝負だ。
■具体的な講義の流れでは、前期で基礎をまなび、後期で応用を考える。前期では、電気工学を中心に機構・制御工学(ソフト)を学ぶ。後期は、例題を考える。例えばある製品を取り上げ、どんな技術で構成されているか、また、どのように組み合わせてあるか、どうすれば良いか、という課題を考えていく。
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2005.03.29 (火)  外部へのフィードバック
■入試がひと段落し、まずまずの実績が出たのでホッとしている。(なんとか底をうてたか、、、と思う)
■さて、今後本学が発展するための手段に、外部へのフィードバックがあると考える。具体的には、父兄・高校・企業へのフィードバックである。
■父兄へのフィードバックとして現在父母懇談会が地域ごとに開かれている。本年度、長崎であった会に出席する機会があった。ご子息の成績・出席状況などを説明し進学・就職に向けた問題を話した。参加した父兄の感触は非常に良かったと思う。大学から成績などは通知がいっているはずだが、直接教職員から説明を受けて理解や納得をしたようで、良い成績に安堵したり、逆に「これは大変だ」とあわてるケースもあった。このような機会は増やすべきだ。
できれば直接ご子息が学んでいる様子をみる機会(授業参観)があれば大変よいと思う。
■高校からは推薦枠で入学する人が多くなってきた。ただし、その大学で授業についてこれるかどうか、慎重な判断が高校側に求められる。付いてこれない場合、本人が一番不幸だ。大学と高校との連絡がもっと緊密になるべきだ。
■企業へは就職や共同研究で接触する機会が多い。卒研の内容を知らせたり、普段から大学での取り組みを広報する活動を増やすべきだ。
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2005.03.28 (月)  教育効果の評価
■「ゆとり教育」の見直しを受けて、「ゆとり教育」とはいったいなんだったのか、議論が続いている。大事なのは、いったん決めたことの成果をきちんと評価することである。すばやく決断し実行する、さもないと失敗するビジネスと、教育とは大きく異なる。良い点・悪い点をじっくりと整理することだ。
■そもそも「ゆとり教育は失敗だった」というが、本当だろうか。導入時に、それまでの「詰め込み」教育とはやり方が違うため、現場に混乱を引き起こしたのは確かだ。しかし、現場の先生たちの立ちあがりは早かった。すばやく企画をたて実行したのである。近所の小学校でも○○小タイムと称して、地元の歴史を調べさせたり、父母にプレゼンしたりと、自分が子供のときにはやれなかった取組みがあり、子供の成長に驚かされる。
■先日書店をのぞいてみたら、「ゆとり教育」のコーナーがあり、そこに学校で立てると良い企画について、それこそ山のように本が出ていた。現場の熱意を反映しているのだろう。
■教育は100年の計という。腰を落ち着けた議論を望む。
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2005.03.25 (金)  テレパシーを使え?
■知人の話だが興味深いので紹介する。
■「ああ、あそこなら腕は確かだ、大まかに仕様を言って後はまかせてよい。」社長は部下に伝えた。ところが出来上がったものを見て、またまたお叱りが飛んだ。「何だ、これは!こんなものは頼んでないぞ。」え?、、、と思ってはいけない。社長の意向に反するものができてこないよう、まかせっぱなしではいけなかったのである。
■コミュニケーションは難しい。言われた通りにはいかないのが会話である。でも次の例は公私混同になるかもしれないが。
■「ばかも〜ん、気が利かぬやつめ。」社長は叫んだ。そこは小さい会社で住居と事務所が一体になっている。先日、事務所のある町内の町内会長が、先日の会合の飲み代を徴収に来た。あいにく社長が不在であった。でなおしてくれと、その部下は伝えた。ところが先のお叱りである。どうも立て替えておけということだったらしい。(困った人ですね)
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2005.03.24 (木)  自分がブランドに
■本学工学会誌「KonTon」に本学科のA君が寄稿していた。
■浪人するよりもということで、バイオロボティクスという学科名に惹かれて入学した彼にとって、やはり大学のブランド(外部評価)は気になるようだ。
■しかし、注目したのは、「バイオロボティクス学科は好き」という気持ちだ。授業の面白さや設備の良さをあげて、「バイオロボティクス学科に来て良かった」という。
■学生のこのような気持ちを大切にしていきたいと思う。
■榊の来年度からの新2年生に対する講義は、下記の通り:
 ロボティクス 前期 ロボットを動かすための基礎
 ロボティクス演習 後期 移動・歩行も含めた応用技術
 ロボット工作実習 前期 機械・電気工作の基礎的なスキル
 情報処理技術演習 後期 ネットワークなど情報処理技術の基礎
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2005.03.23 (水)  学校の安全
■最近、小学校〜高校において不審者が新入する事件が多発している。香椎工業高校の学校評議員や子供の授業参観に出席する関係で、学校の安全を考えてみる。大学は自由に誰もが出入りできる状況にあり、やはり安全の課題をかかえている。
■以下、ハードとソフトの観点から考えてみよう。
■侵入者撃退用の「さす又」が学校に売れているようで、注文が追いつかないとのこと。また子供に通信機器を持たせたり常時監視するシステムを導入しているところもある。こうしたハードを整えることは、抑止力にはなるだろう。ただし、完全にふせぐことは困難だ。人の出入りがある限り、システムの隙は生じる。それに、「檻」の中で学校生活をするのも息がつまるだろう。
■ハードだけでは不完全だし、行き過ぎると閉塞感が生まれる。
■ソフトを組み合わせるのが大事だ。地域(自治体・自治会・近隣の学校、その他公共施設)に情報発信し、情報を共有化する。学校の課題・取組状況を常日頃から知らせることが、ある種の抑止力となる。学校だけで抱え込まずに、地域に協力を申し出るのが第一歩だろう。
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2005.03.22 (火)  資格 CAD2級
■就職に有利になる情報をひとつ。題記は割ととりやすいものなので紹介する。既に機械工学科では、2〜4年生において数名づつ受験し合格率も高いようである。
■機械図面の設計をする場合、ドラフタにて実施した製図実習が基礎となるが、さらにCADソフトを用いた作業が、実際の現場では使われることが多い。このため、この資格をもっていると就職に有利である。
■工場実習の「精密計測」(栗山先生)の際に、詳しい情報の紹介があるので、是非バイオロボティクス学科の新2年生諸君は、興味をもってほしい。
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2005.03.17 (木)  教育欲
■教師の心構えについて考えさせられるエッセイを紹介する。子供を家庭で教える立場の親にとっても役立つだろう。
■西部ガス広報誌「&and」2005春号、斎藤教授んも家庭塾から。
■昨今、小学校で問題となっている「学級崩壊」。大学にもその波が来たように思う。自分の少ない講師体験から推し量るのもなんであるが、耳に伝わることも加えると、どうもどの大学においてもあるのではないか。
■典型的な問題講義は「おしゃべり自由、出入り自由、その他何でもあり」だ。学生からすると、TVを居間で見ているようなイメージ。興味のある、好きなところは一応聞くが、その他はトイレにでもいっておくか、、、と。
■斉藤氏によると、まず求められるのは、プロ教師の自覚だ。気力・声のはり・目配り、そして子供の意見にうなずくこと。
■小中高と違い、大学の教員はきちんとした教授法を学んでおらず、教育より研究業績だ考えがちだ。「院を出ても役に立たない」と企業から言われることに、どう答えるのか。人材育成を第一と考えるプロ教師の自覚が、大学人にも求められる。
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2005.03.16 (水)  評価の目的
■昔ある本に、人の「評価は難しい、しかし、しなければならない」というようなことが書いてあり、ナルホドと思ったことがある。評価する側、される側の双方にとって常にギャップがあり、お互いに満足することはない。
■Faculty Development(教員の質向上・改革)はいずれの大学でも取り組まれるようになったが、最近では教員の業績評価も俎上にあがってきたようだ。いくつかの大学ではすでに試行している。
■評価の目的は、あくまで人や組織の質の向上にあるべきだ。教育職員では教授を筆頭に各職位に求められる仕事の質・量がある。これを維持・発展させるのが目的だ。
■また、各年の業績をメインに評価することが大事だ。これまでの業績を積分する方法もあるが、これでは上になるほど有利になり、若い人(助手・講師)のやる気をそぐ恐れがある。若い人のやる気を引き出せるか、また、上の地位の人を活性化できているか、適正な評価手法を模索することが大切だろう。
■言い換えれば、もう名誉職といえるようなものは今の世に無いんだ、ということを自覚しようねということかなあ、、、
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2005.03.15 (火)  地域への貢献
■縁あって本年度末より隣町にある県立香椎工業高校の学校評議員を引き受けることになった。他にはJR駅長、自治会長、マンション組合連合理事長のみなさんもメンバーである。
■福岡県教育委員会からの指示によるとのことである。学校という従来はやや閉じたイメージの組織を、これからは地域にオープンにし、一緒にいろいろな問題を解決していこうということであろう。大変良いことだと思う。特に決定権があるわけではないが、校長に対してアドバイスをする立場である。昨今のニュースからしても、安全や学力の問題など、地域ネットワークを活用したアイデアがあっても良いだろう。
■大学人の立場からすると、これまた象牙の塔などと呼ばれ、従来は閉じた世界であった。最近では、地域の学校(小・中・高)、企業、自治体と連携していくかが求められている。
■社会の一員として、息の長い、そして積極的な貢献をしたいものだ。
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2005.03.14 (月)  卒業式にあたり
■本学も今週金曜日には卒業式である。大学を巣立つ諸君には、社会の荒波にもまれながらもたくましく生きていってほしいと思う。
■3月は、卒業シーズンであるとともに春闘の季節だ。電機連合ではスト回避の最低ラインを一時金4ヶ月にするという。JTやJALが希望退職をつのるなど、リストラも継続されるだろうし、企業で働く人たちを取り巻く環境は厳しい。
■一方、大学ももはや象牙の塔ではない。社会と無関係どころか、直接・間接の影響を受け、目的や使命も変わりつつある。例えば、上に述べたような厳しい環境に適応できる人材を輩出することだ。
■企業人となる諸君は、昨今では、業績に連動した報酬をうける。仕事の量と質を評価される業績評価制度が導入されているところが多い。
■こう考えてくれば、教員の質を高める工夫を自ら実行することが、大学にも求められるのは自然なことだ。荒波に立ち向かう卒業生諸君の活躍を見据えながら、自ら襟を正すことが必要であろう。
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2005.03.10 (木)  2極化
■社会では所得格差が昔より大きくなり、「2極化」が指摘されている。学力の点においても同じことが言えるかもしれない。
■最近の大学生の学力は「ばらつき」が大きいと、しばしば言われている。よくできる人もいれば、基礎ができてない人も同じ教室で学んでいる。教師はどちらにあわせて授業をすればよいか(昔から言われている問題ではあるが、最近ますます)難しくなっている。
■しかし、そういう出来ない学生をよく見ると、もともとはある程度の力をもっているのに、何かの理由で早くからあきらめているように見受けられる。これは何だろう?朝日新聞3月4日付にも東京学芸大山田教授が「若者に絶望組と希望組」と題してコメントを寄せている。
■「絶望組」と自らを考えている学生に対して、何らかのてこ入れを考えたい。持っている能力はどのくらいか?どういう勉強をすれば伸びるのか?(こういうのは一種の技なのだが、これが教えられてないがため、伸びてない例も多い)本人との個人的な対話により、一緒に将来のプランを立てる、カウンセリング(またはコーチング)をしてはどうだろうか。
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2005.03.08 (火)  止めて教える
■バイオロボ学科新2年生の諸君は、前期に工場実習が予定されている。それに関連した話をしよう。
■実習担当のA先生によれば、技能を教えるこつは、次のようなことだ。すなわち、わざと「下手に」やってみせる。
■技能の高い先生は、生徒に教えるとき、つい流れるような技をそのまま見せてしまうそうだ。先生としては、その無駄の無い動きも見てほしい。そして、それを(昔から盗むとよく言うが)よく見るべきという思いがある。
■では、生徒は技をつかめるのか?先生の思いは当然だ。しかし、物には順序がある。理解の仕方もそうだ。生徒の技量を考えて、わかりやすい順序で示すのが良い。
■A先生は、技量の高い他の先生が、流れるような技を示すだけでは生徒の理解が進まないのではと考え、わざと区切って(止めて)教えることにした。大きな流れを小さなユニットごとに細切れにすることで、ポイントがつかみやすくなる。効果として、生徒のやり方に間違いが少なくなったという。
■相手の理解の順序を考えて教えるテクニックが、大変参考になった。
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2005.03.07 (月)  ドラえもんと挨拶
■この3月でTVアニメ「ドラえもん」の声優さん達がいっせいに交代するそうである。中学生からのファンとして心より感謝の意を捧げたい。
■ところで、朝日新聞に先日、ドラえもんの声役の大山のぶよ氏が投稿しておられた。興味深い裏話が披瀝されていたので紹介する。
■大山氏はただ脚本通り「ドラえもんの声」を出してきたのではない。ドラえもんは大人気の子供番組である。子供に与える影響は大きい。その役を演じる意味を深く考えた。ドラえもんはロボットだが、のびたに取っては身近な大人として振舞う。それをきちんと表現したかったのであろう。
■漫画では、ドラえもんが最初に登場してのびたにかける言葉は、「君はのびた君かな?」だそうだ。しかし、TVでは「こんにちは、僕ドラえもんです。」に変わった。おそらく脚本の初版では漫画どおりの台詞であったと思う。しかし、彼女ら声優は変更すべきだと主張した。それは大人であるドラえもんは、キチンと挨拶すべき役柄だからだ。子供へのよき規範を示すべきだということだろう。
■漫画どおりにすべきだ、という意見もあるだろう。しかし、大山氏らは子供のことを考えた結果、主張を貫いた。その姿勢に拍手したい。
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2005.03.03 (木)  正問をさがせ
■TVを見ていたら、予備校教師が出てきて「受験生のやる気を出すには、彼らが出した答えを全て正解にするのがよい」と言っていた。実際に、タレントが出した、むちゃくちゃな言葉に、それが当てはまる「正しい」問いを即答していた。その発想と応答の手際に感心した。(実は、教師役をお笑い芸人が演じていたとのこと。)
■いつもは、与えられた問いに対する答えを見つけることに慣れている(小さいときから訓練されている)ので、逆のプロセスを通すのは難しい。芸に通じる。
■これは2つの意味で役に立つかもしれない。
■ある言葉に対する正しい問いを発見するのは、非常に難しい。これはエンジニアリングの観点では、あるデータをどう解釈するか、ということに通じる。例えば、機械の故障原因を突き止める際の考え方と似ている。
■もうひとつは、即答することだ。関連することがらを、即座に考えて発言するのは、対話の技術として重要である。
■頭を鍛えるために、ときどきこんな発想をするとおもしろいだろう。
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2005.03.01 (火)  文献紹介 ハイテク機はなぜ落ちるか
■遠藤浩、講談社ブルーバックス、900円+税
■これまでエアバスをはじめハイテク機の進化について紹介してきた。しかし、事故原因の詳細な解析と、事故防止の提言については、やや食い足りない印象を持っていた。これは、ずばり答えてくれる本である。
■航空機事故は、完全な手動操作の時代には頻繁に起こってきた。機械化・自動化により事故率は大きく減少する。しかし、である。ハイテク化の時代になっても、実は自己率は減っていない。これはどういう意味だろう?
■フライ・バイ・ワイヤに代表されてるハイテク化は、従来の事故要因をつぶしてはくれた。しかし、新たな事故要因を呼び込んだのである。
■パイロットは新たな問題に直面している。例えば、キーボードの入力ミス、またディスプレイの数値の読み間違いでとんでもない事故が起きた。要するに、機械とのインターフェースが取れていないのだ。その一方で、自動化したために、従来ならできなかった難しい条件での離陸・着陸を要求されている。
■考えてみれば当たり前だが、ハイテク化のシステムを作っているのは、パイロットではない。ソフトを書いているのは、操縦したことがないエンジニアだ。パイロットの気持ちを考えて書いているだろうか?
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