ヨークの景観を特徴づける最大のもの、
それは恐らく巨大なヨーク・ミンスターと
市内を取り巻く長大な城壁だろう。
人口10万人足らずの田舎町に、何故
このような大建造物があるのだろうか?

(写真はアートギャラリー前からブーザム・
バー越しにミンスターを見たもの)
市内の地図を見ると、市街地が二本の
川の合流地点に発達したことがわかる。
城壁は川を挟んで三方向に形成され、
ミンスターは市内北方の要の位置にある。

ヨークは今から1900年以上も前の西暦71年に
ローマ人により建設された。
ローマ人はブリテン島の陸地の収斂した部分
に位置し、海からウーズ川とフォス川の水運を
利用できるという軍事上の利点を持ったこの地
に要塞都市を築いたのである。
ローマ人はこの都市を「エボラクム」と呼び、
その後にやってきたバイキングは「ヨルビック」
そして最後にノルマン人が「ヨーク」と名づけた。

河川水運を利用した国際港として栄えたヨークは、
中世にはイングランドでロンドンに次ぐ大都市となり、
イングランド北部の権力と繁栄の中心となった。
クリフォーズ・タワー

13世紀にヘンリー3世によって築かれた。
かつてのヨーク城の唯一の現存部分であり、
イギリス史上著名な多くの人物が処刑されている。
現在はヨークのランドマークとなっており、
上に登ると市内の素晴らしい眺めを望める。
キャッスル博物館

この堂々たる建物はかつて刑務所だった。
右手の建物は裁判所として現在も使用されている。
博物館内では、17世紀から19世紀にかけての
家具や衣服などの日常生活品が展示されている。
また、ビクトリア時代の通りを再現した
「カークゲート」(ゲートとは通りのこと)は、
あたかも当時にタイムスリップしたようである。
マーチャント・アドベンチャラーズ・ホール

国際貿易により力をつけた商工業者たちは、
組合い(ギルド)を形成し、その集会場として
ギルドホールを作った。後の市役所(シティホール)
の原型となる。
シャンブルズ

ヨークで最も有名な通り。
この通りには何百年にも渡って肉屋
何十軒も
延々と軒を並べていた。
現在ではギフトショップが連なり
細い道に観光客は絶えない。
「イギリスの京都(または奈良)」とも呼ばれる
古都ヨークは、キリスト教圏の人達の間では
絶大な観光地としての人気を誇り、
どの季節でも常に多くの観光客で賑わっている。
ストーンゲート

バイキングの言葉で「ゲート」は通りを意味し、
現在でもそのまま通りには「・・・ゲート」と
名がつけられている。
ミンスターの尖塔は市内各所から見える。
道に迷ったら目印にすると良い。
市内にはこのような小さな教会が
あちらこちらにに存在しており、
時折、時を告げる鐘が響き渡る。
城壁の外側、ブーサム・バーの前にある
Art Museum。
入場無料
NRMとミンスターを結ぶ
汽車型の連絡バス。
(坊ちゃん列車のイギリス版か?)
市内には時代を代表する様々な様式の建築が
存在するが、これはネオ・ゴシック様式の消防署。
イギリス国内なら何処にでもある
「マークス&スペンサー」というスーパー。
日本でいうダイエーのようなお店。
店内の夥しいワインのコーナー。
物価の非常に高いイギリスにあって、
ワインとビールは割安だった。
(といっても飲み過ぎないように)
牛乳のコーナーも非常に充実している。
(牛乳も安かったので、たくさん飲もう!)
サンドイッチコーナー横のsushiコーナー。
いまや日本食(=sushi)はイギリスのエスニック
料理において、中華、インド、タイに次ぐ地位を
確立しているそうだ。

但し、味のほうは(残念ながら)寿司とはいいがたい。
セント・サンプソンズ・スクェアーの夕暮れ
York City
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